セルフセラピー・カード、30番目のカードは「真実」です。

「真実」というとき、あなたは何を思い浮かべるでしょうか?事件や事故の「真相」というような意味に捉えているかもしれません。

もちろん、その意味もあります。「本当のこと」という点では共通であるといえます。では、何についての「本当のこと」なのでしょうか?

イラストが意味するもの

カードに描かれているイラストを見ていただくと、真っ直ぐに伸びる道に一組の男女が手を繋いで立っています。道の両側には、青々茂った木々が並んで立っています。

二人の着ている洋服を見ると、男性はジーパンとニットあるいはトレーナーを着ており、女性はゆったりとしたワンピースを着ており、とてもラフな格好をしています。

二人の後ろには、男性用のスーツと女性用のドレスと思われる洋服が脱ぎ捨てたように置かれています。

二人は、スーツとドレスに象徴されている「よそ行き」の格好を捨てて、普段と変わらない「素」の自分で互いに向き合って手を取り合い進むことを選びました。

スーツとドレスを着ていたとき、二人は、お互いに良いところを見せようとして無意識に自分自身を偽ってしまい、偽った自分を見せていることに罪悪感を感じていました。

しかし、二人で進んでいくと決めたとき、お互いの心の中を見せることが大切だと気づき、「よそ行き」であることを止め、スーツとドレスを捨てました。

二人は、価値観の違いやすれ違いがあるとしても、「真実」の自分としてお互いに向き合い、生きていくと決めたのです。

あなたの抱えている課題

このカードを引いたとき、あなたが自分を「偽って」生きていることを示しています。

「偽っている」というと、言葉が悪いように聞こえるかもしれません。言葉が悪いように聞こえても、オブラートに包むことはあなたのためになりませんので、あえて強い言葉を使っています。

では、何に対して「偽って」いるのでしょうか?

例えば、あなたが仕事で悩みを抱えているとします。

今の職場に流れているやる気の無さに対して「怒り」を感じて、職場を変えたいと思っているけれど、周囲に合わせて仕事をしてしまう自分に対しても「怒り」を感じるときがある。

あるいは、今の仕事にやりがいを感じられずに、一生続けられるやりがいのある仕事がしたいと思っているけれど、生活のことを考えると今すぐに仕事を変えることができず、悶々とした日々を送っている。

例えば、あなたが男女関係で悩みを抱えているとします。

彼女がとてもルーズで、約束をしてもいつも時間に遅れて悪びれた素振りも見せず、何度ケンカをしても直してくれないけれど、彼女と別れてしまうと新しい恋人が見つからない気がして付き合い続けている。

あるいは、彼の浮気グセが治らずに、何度も別れようと思って話を切り出すと彼が真剣に謝って私にとても優しくしてくれるので、別れを決めることができずに何年もズルズルと付き合っている。

上はほんの一例ですが、あなたにも思い当たることはありませんか?

あなたは、それまでの環境や人間関係を変えるために動きたいと頭では思っていても、心の中で引き止める「何か」があるために、行動に移せずに時を過ごしています。

それを「偽っている」というのです。

課題を乗り越えるために

あなたが変わりたいと思っていても、心の中であなたを引き止める「何か」の正体を知りたいとは思いませんか?

その「何か」の正体がわからないのはなぜか。

なぜなら、あなたを引き止める原因となっていることについて、あなた自身が「言葉」を持っていないため、あなた自身の心が原因となっている「何か」について認識していないからです。

上の例で言えば、職場に対して感じている「怒り」とは何かを、自分の言葉にして表現することはできますか?職場の雰囲気に合わせてしまう自分自身への「怒り」とは何かを、自分の言葉にして表現することはできますか?

人が何かを認識するとき、必ず言葉を介しています。

例えば、普段コンビニで買っているペットボトルは、1980年代になって普及し始めるまで生活の中で見かけることはありませんでした。世の中に「ペットボトル」という言葉すら存在していませんでした。

仮に、第二次大戦後すぐに作られていたといても、ペットボトルという言葉ではなく別の言葉が使われていたら、その言葉で表されるものとして、私たちは認識していたかもしれません。

単にあの形を見せられただけでは、私たちは何の物体であるのかを認識することができず、ペットボトルではなく「怪しいもの」として認識し、忘れてしまっていたことでしょう。

つまり、私たちは言葉と対象が一致したときはじめて、認識して記憶にとどめることが出来るようになります。

「怒り」とは、意識の表面に出てきた「結果」であって、その過程では様々な感情が心の中で湧き上がってきていたはずです。

あなたが「真実」であることを妨げているのが「怒り」であるならば、その「怒り」の内容を自分の心が認識できるように、自分の言葉で表現できるようにならなければなりません。

「怒り」として出てくるまでの過程を、自分の言葉で表現できるようにならなければなりません。