最近お会いする人の多くは、こんなことをおっしゃいます。

「私は、健康のために◯◯を摂るようにしています」

「◯◯をして体を動かしていると、気分がスッキリするんです」

また、あるヨガ講師の方からはこんな話を伺いました。

「受講生の方でよくご相談を受けるので、お話を聴いているんです」

体の健康にために何かをすることはとても素晴らしいことです。

心と体は繋がっていますから、体を動かすことで一時的に気分が紛れることもあるでしょうし、講師の方に相談したくなる気持ちもわかります。

しかし、一方で私は残念でなりませんでした。

「みんな、心については専門家に相談しようとしないんだなぁ〜」

悩みと向き合わないリスク

占い・ヨガ・ピラティス・スピリチュアル、その他気軽に受けられる「癒し」が世の中にあふれています。

「友達が受けて良かったって言ってたから、私も始めてみよう」

そう思ってしまうのも当然です。

そして、特にヨガやピラティスは体を動かしていますから、「やり切った」という充実感を一時的に味わえるので、リピーターになりやすいことも分かっています。

ですが、その一時的な充実感を感じることで、本来向き合わなければならない問題や課題はそのまま放置されてしまいます。

一時的な充実感も家に帰れば消えてしまい、明日の仕事やプライベートな人間関係のことでまた頭を悩ませる日々が始まります。

その繰り返しをしていて、本当にあなたのためになるのでしょうか。

それでいいという方は、私の言葉をスルーしていただいて構いません。

もし、少しでも引っかかるものがあるのであれば、それは厳然としたサインです。

夢から目覚めて前に進むために

心理学者の第一人者である、あのカール・ユングはこんな言葉を遺しています。

「あなた自身の心を覗き見るときにのみ、あなたの視界はクリアになるだろう。外を見るものは夢を見、内を見る者は目覚める。」

ユングは何を言いたかったのでしょうか。

私はこう思います。

「自分自身の心と向き合わない限り、目の前に道は開けない。自分の外に【癒し】を求め続ければ、いつまでも夢の中を生きていることになり、現実には何も変わらない。自分自身と向き合うことではじめて、自分のすべきことが分かり前に進むことができる。」

自分自身の心と向き合い、あの時に置き忘れてきた「感情」を取り戻さない限り、現実は何も変わりません。

「感情」は人に与えられた稀有な才能・能力です。

その感情が私達に何を教えてくれるのかを知ろうとせず、一時的な「癒し」ばかりを求めることに、果たして意味はあるのでしょうか。

だから心の専門家がいる

感情が何を示しているのかを理解しないまま、「癒し」を提供する傍らでおまけ的に悩みを聞いてしまう人があまりにも多すぎます。

心について、自分の体験を通して学び、知識としても十分理解した上でなければ、自分以外の人の悩みを扱えません。

心については、抱えている悩みについては、専門家に聞くことが大切です。

カウンセリングと称して、単なる診断をしている人がいるようですが、それはカウンセリングとは呼びません。

セラピーと称して、その瞬間の「気分の良さ」を売りにしている人がいるようですが、それはセラピーとは呼びません。

いずれも、その用途が異なるものです。

心の専門家は、ちゃんとそれを使い分けて心のしこりを解きほぐしていきます。

だからこそ、悩みを抱えているときは「癒し」に頼るのではなく、心の専門家に相談することが大切なのです。