「お金に対する概念を変える」

そういうとき、あなたは何をしてみようと思いますか?

壱万円札を破ることでしょうか。それとも、金運が上がる財布に買い換えることでしょうか。

壱万円札を破ってしまったら、銀行へ行ってピン札に変えてもらわなければ使うことはできません。

金運が上がる財布に何万円も使ってしまって、それで金運が本当に上がるのでしょうか。

そんなことをしていても、お金に対する概念を変えることなどできません。

なぜなら、あなたのマインドが「消費者」のままだからです。壱万円札を破っても、財布を買い替えても、その事自体ではお金を生み出すことはできません。

お金を生み出すためには「経営者」の視点が必要です。

消費者の考えることはたった1つ

私たちが消費者であると言うのには理由があります。

それは、消費者の考えていることが

「今の収入の中で、何に対して優先的にお金を回して使うか」

というたった1つしかないからです。

毎月の給料から固定費を抜いて余ったお金の中で、洋服を買うのにいくら使うのか、友達とご飯を食べに行くのにいくら使うのか、という思考回路になっています。

もちろん、最初から計画的なわけではありません。

突然持ちかけられた話のために、それまで思い描いていた計画が変更を強いられることもあるでしょう。

しかし、どうしてもその場その場での対応になってしまうことは否めません。

そんな中で、企業はテレビ・新聞・雑誌・インターネットなど様々な媒体を駆使して、あなたにこう呼びかけています。

「うちの商品・サービスのほうが優先順位が高いはずだから、今、買うべきでしょ!」

あなたは少なからず影響を受けているはずです。

経営者の考えることは全く異なる

これに対して、経営者の考えることはたった2つしかありません。

もちろん、経営者であっても消費者としての面を持っていますが、そもそも経営者であればテレビや新聞・雑誌を見、インターネットを回遊する時間などありませんから、広告の影響は殆ど受けません。

そして、経営者が考えていることは

① お金をどのようにして調達するか ② 従業員をどのようにしてちゃんと働いてもらうか

に限られます。ここでは②は置いておいて、①について考えてみましょう。

例えば「借金」に対する考え方は、「消費者」と「経営者」とで大きく異なっています。

消費者は、借金についてこのように考えています。

「借金なんてするもんじゃない!住宅ローンは別だけど、買いたいものがあればお金を貯めて買えばいい」

これに対して、経営者は、借金についてこのように考えています。

「低利で借りられるなら、借りられるだけの枠を確保して、いつでもお金を回せるようにしておくべきだ」

この考え方の違いは、どこから来るのでしょうか?

国策だった貯蓄奨励と住宅購入

第2次大戦中、国は予算の多くを戦費に投入し、それでも財政難に陥っていました。

そこで、政府が考えたのは「貯蓄奨励」です。

国民が収入の多くを金融機関に預けることで、金融機関はそのお金で国債を買うことができます。その国債で得たお金で国は戦費を賄っていました。

焼け野原を経験した国民は「雨露を凌ぐ場所のありがたさ」を思い知りました。

高度経済成長の波に乗り消費を喚起するためには、日常で消費される物品では効果が出るのが遅すぎます。

そこで政府は低利で貸し付けることで住宅購入を奨励し、産業界も後押しし、「一国一城の主となるのが素晴らしい」という刷り込みが行われました。

こうして、私たちは「消費者」でいることが当たり前という環境が作られていきます。

どこから出てきてもお金はお金でしかない

普段クレジットカードを使っている人は多いですが、クレジットカードが借金であるという認識はほとんどの人が持っていません。

たとえ一時的であるとしても、カード会社が立て替え払いをしているため、私たちは借金をしていることになります。

でも、銀行や消費者金融からお金を借りることには抵抗を覚える、不思議なことではないでしょうか。

クレジットを日本語訳すると「信用」です。

つまり、クレジットカードの枠は、「これだけの借金をすることが出来る経済的余裕のある人」という信用を与えられていることになります。

確かに、使いみちは問題です。ギャンブルや不必要に高額なものを買うことは論外です。

しかし、正当な理由のために使われるのであれば、借金自体は何ら悪いものでもありませんし、むしろどんどん活用すべきです。

そのお金を使って何をするのか、そこで経営者としての視点が問われてくるのです。

あなたは、そのお金で何をしますか?