本日は、ちょっと堅めの話題です。

私は「こころぐせかきかえ屋」と名乗っていますが、それはあくまでも世の中にカウンセリングの本質を理解してほしいからです。

日本人の間では未だに

「心理カウンセリングは心を病んだ人が受けるもの」

という誤解が一般的に広がっていますが、日本以外では、特に欧米諸国では全く状況が異なります。

病気になったときにかかりつけの医師がいるように、悩み事を相談する専属のカウンセラーがいるのは当たり前です。

その傾向は、社会的地位が上がるほど高くなります。

分析か信頼か

長年、人の心について研究している人たちは、大きく2つに分かれてきました。

ユングやフロイトに代表される精神分析を基礎に研究してきた人たち

いわゆる心理テストや性格診断などは、元を辿れば精神分析をベースにしています。

ロジャーズやアドラーに代表される、臨床の中で人間の全体性を信頼し研究してきた人たち

現代で「カウンセリング」というものの基礎を作ったのはロジャーズであることは、否定しようのない事実です。

現代になって様々な理論や心理療法が提唱され実践される中で、対立や批判も繰り広げられました。

また、スピリチュアリティとの統合を指向する人たちも現れ、百花繚乱というか群雄割拠の様相を呈しています。

私も、ロジャーズの著作から学ぶ中で、不思議に感じていました

「人の精神的成長に貢献するという目的は同じはずで、同じ目的なら互いの優れたところを取り入れ統合していけばいいのに」

統合的心理療法を指向する人たちの登場

私も最近になって知ったのですが、新たな潮流として、これまでの心理学の理論や療法を統合してアプローチしていく研究者が現れました。

その代表者の一人が、ポール・L・ワクテル博士です。

博士はニューヨーク市立大学・大学院の特別教授です。イェール大学で臨床倫理学において博士号を取得した後、ニューヨーク市立大学で精神分析と心理療法について博士号を取得されています。

2010年には、精神分析的な著述、教育、研究に対するハンス・H・ストラップ記念賞を受賞されています。

博士の著作を読んだとき、私は感じずにはいられませんでした。

「これがあるべき姿」

だと。

特定の方法に囚われると、必ず手の及ばない領域が出てきてしまいます。

その手の及ばない領域にある「思い込み」や「観念」が、再び神経症的な態度を生んでしまいます。

相談者の精神的成長に鑑みれば、心理療法が統合的アプローチを指向するのは当然の流れです。

私もまだまだ成長し続けます。