セルフ・セラピー・カード、10番目のカードは「ハートブレイク」です。

「ハートブレイク」

この言葉が使われるときは、主に失恋したときです。

しかし、ハートブレイクは失恋したときだけとは限りません。なぜなら、ハートブレイクの意味するところは

「自分が拒絶され傷ついたことによって、あなたの心に誰も入れさせまいとすること」

だからです。単に男女関係において使われるわけではありません。大切なのは、ハートブレイクを経験したとき、その出来事をどのように受け止めるかです。

ハートブレイクを経験しない人は、この世に誰もいません。生きている限り、あなたの人間関係を構成するメンバーは必ず変化していくからです。

ハートブレイクを経験した時に陥りやすい罠について、そこから何を学ぶべきなのか、どのようにして乗り越えるのか、予め知っておくことで心の傷を浅くすることはできます。

傷つくだけでは「ハートブレイク」にならない

ハートブレイクを経験した時に陥りやすい罠は

「あなたの心の中を誰にも見せない」

「自分以外の人をいつも疑ってしまう」

という心理状態になることです。このような心理状態になるのは、単に「言ったことを相手がしてくれない」「約束をドタキャンされた」というレベルの話だからではありません。

ハートブレイクを引き起こすのは、そこまで深い信頼関係がお互いの間にあると、あなたが信じ切っていたからです。

あなたがそこまで信頼していたにも関わらず、いざというときに相手から拒絶された、相手に裏切られたという状況になったからこそ、あなたの心は「取り返しがつかない」と思い込むまで傷ついてしまいます。

ハートブレイクが起きたとき、人が一切信用できなくなります。

それは、自分に対しても同様です。

むしろ、自分の存在自体に対する疑いが強化されていく傾向があります。

なぜなら、「どうしてあんな人を信頼してしまったのか」というように、その人の本質を見抜けなかった自分を責める気持ちが大きくなってしまうからです。

そうして自分自身を疑い続けると、いつの間にか以前信頼していた相手に対する怒り・憎しみなどの矛先が、今度は自分に対して向くようになってしまいます。

この状態になると「危険」と言わざるを得ません。

無意識のうちに、自分自身を追い込んでいくように仕向けていきます。あえて人の前で信じられないような言動をする、あるいは自分の身近にいる人を傷つけることをするなど、どんどん自己破壊的になっていくことがあります。

自分の状況が悪化して、身動きが取れなくなってはじめて、自分のしていることに気づくのです。

そこから這い上がっていく道のりは、途方も無く遠く感じられます。

傷つくことを「武器」にして相手を支配しようとする

ハートブレイクは、自分自身をより苦しめる方向にだけ作用するものではありません。

本来はとても大切に思っている人を、支配するための道具としてハートブレイクを使うことがあるのです。

「こんなに私を傷つけたんだから、あなたには一生をかけて償う責任がある」

と、過去のほんの小さな傷を持ちだして、相手に迫るのです。自分のそばから離れないこと、自分のことだけを見て生きていくことを。

もし、こんな異性が目の前に現れたとしたら、誰もが恐ろしく感じることでしょう。ですが、あなた自身が、ハートブレイクを相手を束縛するために使う可能性も否定できません。

しかし、たとえ、そのような心理状態になっていたとしても、心の奥底では分かっています。

相手との関係を「支配」していることが、本当はとても虚しいことだということに。

相手のことを手放したくないという思いがあまりにも強すぎるので、心の奥底に隠れている思いには気づけないだけです。

別の例で言えば、ひきこもりも、両親に対してハートブレイクを武器にした「支配」であるということが出来ます。

たとえ、そのハートブレイクが両親とは何ら関係がないとしても、両親がハートブレイクをした瞬間に救いの手を差し伸べなかったら、子どもにとって両親は傷つけた人と同じです。

このように、ハートブレイクは人を支配するための武器として使われることがあります。

ハートブレイクから素早く立ち直るために

なぜハートブレイクを起こしてしまうかというと、それくらい強い思いが、「こうなっていたい」という状況が、あなたの中で設定されていたからです。

その思いが脆くも崩れ去ってしまったからこそ、ハートブレイクは起こります。

ただ、そのとき、「こうなっていたい」という思いまで捨てないで下さい。

理想の未来像をあなたと創り上げるのは、今あなたの周りにいる人たちではないかもしれませんが、あなたが乗り越えて精神的に成長していけば、「この人なんだ」というのはすぐに分かります。

だから、あなたの「こうなっていたい」を大切に持っていて下さい。

そこにあなたのエネルギーを注いで下さい。