セルフ・セラピー・カード、4番目のカードは「裁き」です。

普段の生活の中で、こんな言葉を口にすることはありませんか?

「あんな奴、死ねばいいのに!」

職場での仕事ぶりに腹が据えかねたのかもしれません。自分にとって不利益なことをされたのかもしれません。自分が死刑にできるわけでもないのに、こうした言葉を口走ってしまいます。

たとえ口に出さないとしても、そう思うこと自体が既に相手に対する「裁き」を下していることになります。その瞬間、あなたはその人を裁く裁判官になっています。

確かに、自分にとってマイナスにしかならないことをしている、誰かの迷惑になっている、そんな人のことを裁きたくなる気持ちになるのは何ら不思議なことではありません。

それだけ強い気持ちになれるということは、あなたの感受性が豊かで、周囲のことを感じとるアンテナがとても敏感であることを示しています。

それは、とても素晴らしいことです。

ただし、それが悪い方向を向いてしまうと、知らない間にあなた自身を苦しめることになってしまいます。

誰かを裁きたくなるのは

「この人は何も仕事ができないのに、目立つことだけ一生懸命で嫌いだ」

「あの人は自分を正当化してばかりで、言い訳ばかりでどうしようもない」

などと、あなたの人間関係の中で、受け入れることの出来にない人物が必ずいることでしょう。

仕事の同僚であれば関わらないということが難しい、何かのコミュニティであれば周りの目もあって無視することもできない、そんな状況に息苦しさを覚えるかもしれません。

しかし、そこで一つ考えていただきたいことがあります。

それは、「なぜ、自分はそんなに気になっているのか?」ということです。

誰かのことを「◯◯だ!」と裁いて、気分を悪くしているのはあなた自身ではありませんか?

もう少し詳しく言うならば

「なぜ、そんなに自分自身の『正しさ』にこだわっているんだろうか?」

ということを、あなた自身に尋ねてみてください。人を裁いてしまうのは、翻ってみれば、「私が正しい」という観念があなたの中にあるからです。

この世には「絶対的に正しい」ということは存在しません。存在しないのに、私たちはあたかも自分の考えが絶対的に正しいように振舞ってしまうことがあります。

そんなあなたの「正しさ」にこだわる理由を、自分自身に尋ねてみてください。

裁きの向かう矛先

裁きの向かう矛先が、あなたの嫌いな誰か、認めることのできない誰かである場合も確かにあります。

しかし、問題なのは、その矛先が自分に向いたときです。

あなたが自分を責めたくなるような出来事に遭遇したとき、本当は、あなたに原因がないとしても、あなたはこう思ってしまいます。

「あのとき、私があんなことをしたから取り返しのつかないことになってしまった」

「こんなことをしてしまった私は、決して許されるべきではない」

たとえ、顕在意識ではそう思っていないとしても、その出来事が起こった瞬間、潜在意識の中にこの思いが刻まれてしまいます。場合によっては、より深い部分まで刻まれてしまうのです。

一旦潜在意識に刻まれてしまった自分自身への「裁き」は、様々なところに顔を出し、あなたの人生を進めるための妨げになってしまいます。

例えば、自分のキャリアアップにつながる仕事の話が来ても、あなたが断ってしまう、あるいは断らざるを得ない状況が訪れることになります。

また、あなたのことを本当に大切にしてくれる異性が現れたとしても、あなたは「すべきことがある」「自分にはそんな資格はない」と断ってしまいます。

あなたの潜在意識の中で「罪人」であるという意識があまりにも強いため、あなたに訪れた「幸せ・成功」を受け入れることができない状態になっています。

つまり、「裁き」は相手を裁いているようであっても、実は、時と場面を変えて自分自身を罰するようになる可能性が非常に高いことを示しています。

あなたが目の前にいる相手に下した「裁き」は、巡り巡ってあなた自身に返ってきます。こう考えてみると、相手を裁くことが本当に自分自身のためになっているのかどうか、甚だ疑わしいとは思いませんか?

相手を裁いているとき、良かれ悪しかれ、あなたはその人について考えることにエネルギーを注いでしまっています。あなたの「正しさ」を主張することにエネルギーを費やすのは余りにももったいないことです。

それよりも、あなた自身がまっとうに考え行動し続けることで、周囲から評価されるようになることのほうが重要だとは思いませんか?

あなたのエネルギーの使い方を変えるときが来ています。