最初に断っておきたいのですが、私はいわゆる「スピリチュアル」なものを否定しているわけではありません。

顕微鏡あるいは望遠鏡でしか、人が見ることのできない世界があるように、人の知覚では認識できない世界があっても全く不思議ではありません。

ただ、私たちが生きているのは、現実に見えるものしか認識できない世界です。

中には「見える」人もいるのかもしれませんが、そのような超個人的な感覚を一般人に説明することは極めて難しいことでしょう。

だからこそ、まずは認識できるものを大切にしなければ話が進まないのです。

見えないものを理由にする人が多すぎる

例えば、私は「潜在意識」という言葉を、あまり使いたくはありません。

「潜在意識を書き換える」

「顕在意識は認識していなくても、潜在意識はすべて認識している」

こんなことを言う人が数多くいることは知っています。

でも、「潜在意識」って何ですか?

と尋ねられて、ちゃんと答えられる人が一体どれくらいいるのでしょうか?

「意識に上らない、認識できない領域」

などという説明では答えにはなっていません。

私たちは、意識的に潜在意識の状態でいることはできないはずです。

見たことも経験したこともないことなのに、それを説明できるとしたら、明らかにそれは矛盾したことです。

ただ、「こう考えたら説明がつくと思われる」から、潜在意識や無意識というものがあると仮説が立てられているにすぎないのです。

そして、ちゃんと定義付けができないにもかかわらず、「潜在意識」という言葉を使って説明している人があまりにも多いのが現状です。

現実に即してこそはじめて意味を持つ

私は、面談のときにあるカードを使っています。

そのカードは、心理学に基づいてはいるものの、スピリチュアル的なキリスト教的思想に影響を受けているため、日本人には馴染みにくいものです。

ですから、私はカードを使用するときには現実的な視点で解釈をして、クライアントにお伝えしています。

「潜在意識を書き換えましょう」というのはとても簡単です。

では、どうしたら直接書き換えることができるのかといったとき、多くの人はその答えを持っていません。

必ずと言っていいほど、現実的な行動・行為を介そうとします。

でも、おかしいとは思いませんか?

現実的な行動・行為によって潜在意識が書き換わるのであれば、誰でもできるはずで、みんなが幸せになり成功してないとおかしいはずです。

仮に、潜在意識が存在するのだとしても、その前には「考え・思い」といった現実的な「意識」が存在しています。

現実的な「意識」を変えないで、潜在意識を変えることができるのでしょうか?

だから、私は地に足をつけることが大切だと言い続けています。

現実を変えるためには、あなたが変わらなければなりません。

それには時間が必要なのです。

心の世界にも「魔法」は存在しません。